最近、20〜30代の転職者数がとても増えてきているように感じます。自分の周りにも何人もいますし、転職経験者として転職の相談を受ける機会も増えてきました。
転職に対するイメージも昔は、「根性なし」とか「努力ができない」とかネガティブなイメージが強かったのが、必ずしもそうではなくなっているように感じます。
果たして、転職に対するイメージは変わってきているのでしょうか?
実は転職をポジティブに捉えている人の方が多い
転職サービス「DODA」を運営するパーソルキャリア株式会社の調査によれば、20代〜60代の会社員の56.4%が転職をポジティブなものと捉えているそうです。
出所: パーソルキャリア株式会社
しかも意外なことに若い世代に限らず、どの世代においても転職をポジティブと考えている人の方が多いそうです。
出所: パーソルキャリア株式会社
転職に賛成している親の方が多い
更に、転職で悩んでいる若い世代の方には「親から反対/心配されている」人もいるのではないでしょうか?私が転職をした時も特に母親に心配され、「もう少し長く頑張った方がいいんじゃないの?」と的なアドバイスを貰いました(笑)
しかし、自身の子供の転職についてどう思うか?と言う質問に対して、賛成と答えている両親の割合は実に64%に上るそうです。転職についてポジティブに捉えている親御さんが意外と多いことがわかりますね。
出所: パーソルキャリア株式会社
主な転職理由は「給料」と「労働条件」
そんなイメージが変わりつつある転職ですが、そもそもどのような理由で転職を考えている人が多いのでしょうか?
2018年2月に公表された厚生労働省による「雇用動向調査」に統計データがありましたので、ご紹介します。
転職者が前職を辞めた理由とは?
25~34歳(男性)
- 給料等収入が少なかった
- 労働条件、休日等の労働条件が悪かった
- 会社の将来が不安だった
25~34歳(女性)
- 労働条件、休日等の労働条件が悪かった
- 給料等収入が少なかった
- 職場の人間関係が好ましくなかった
男性では「会社の将来が不安だった」、女性では「職場の人間関係が好ましくなかった」が上位にランクインしている点が特徴的ではありますが、それ以外は「給料」と「労働条件」が主な理由のようです。ある意味、想像通りですね(笑)
※40歳を超えると転職理由の上位に「会社都合」がランクインしてきます。。。
転職して給料UPする人は年をとるにつれ減少
また、上述の雇用労働調査には転職者の賃金変動状況に関するデータも掲載されていますので紹介します。
転職により賃金が増加する人の割合は?
男性
20代: 43%
30代: 45%
40代: 35%
50代: 26%
女性
20代: 41%
30代: 40%
40代: 37%
50代: 25%
なんと、転職によって給料が上がった人の割合は年齢を経るにつれて、減っていく傾向にあります。
若いうちの転職は様々な企業の中から条件に合った転職先を選ぶことができる一方で、年齢が上がると必ずしも幅広い候補先から選ぶことができないと言う実情を現しているのかもしれません。
終わりに
転職に対するイメージが変化しつつある現在、「とりあえず3年」という言葉は死後になっていくのかもしれません。
また、東芝、SHARP、NECのような大企業でも入社すれば定年まで働けるような時代ではなくなっています。
「まだ若いから」ではなく、「若いからこそ」将来のキャリアについて考えておく必要があるかもしれませんね。
関連記事: